入ってすぐ、心をつかまれたのは、アーティストAYAKAさんによるライブアート。
「女性の身体にまつわる課題」をテーマに描かれた作品の色づかいやタッチは、力強さと優しさが共存していて、見る人の感情にそっと触れるものでした。展示方法も工夫されていて、パネルに“覗き込む”ことで質問が見える仕掛けや、ポラロイド写真による“私物感”の演出など、「話しやすさ」を丁寧に作っていることが伝わってきました。
実際、来場者からはこんな声が。
「このブース、誰が作ったんですか?」 「愛を感じる」 「Be-Aの商品は知ってたけど、こういう活動をしてるって初めて知った」「応援するにはどうすれば良い?」
展示を“見る”だけじゃなく、“感じる”体験になっていたのが印象的でした。
もうひとつの目玉が、ワードクラウドを使った来場者アンケート企画。スマホで回答した内容がその場で巨大スクリーンに映し出され、まるで“匿名の対話”が場内に広がっていくようでした。設問はどれも、考えさせられるものばかり。
各設問に対して来場者の回答率は65〜80%。つまり、来場者の大半が「自分の声を届けたい」と思っていた、ということです。これって、なかなか作れる空気じゃないんですよね。
実際の回答内容は以下の通りです。
Q.あなた自身が女性特有の健康について特に関心の高いテーマはなんですか?
Q.『テクノロジー』によって女性のために革新的なものが生み出せるとしたら、どのようなテックデバイスやサービスがほしい・あると良いと思いますか?
Q.ライフプランを設計するにあたり、女性が直面する課題や悩みは何だと思いますか?
Q.将来の女性たちに向けて、あなたが願うもっと重要な変化や進歩はなんですか?
今回のイベントで証明されたのは、「フェムテックに関心がある人」はこんなにもいる、という事実。 ただし、そこに正しい届け方や、共感できる設計がなければ、声にはつながらない。
だからこそ、SEAMESはこれからも
などを、企業と共に仕掛けていきたいと考えています。
(Text: Naoto Inoue)